2023/01/02

オートオークションという言葉を聞いたことがありますか?
オークションという言葉には馴染みのある方も多いかと思います。車専門のオークションのことをオートオークションと言います。
今回は、聞いたことあるけど、あまり知らないオートオークションについて説明していきます。
目次
オートオークションって何?

冒頭でも説明したように、オートオークションとは、車専門のオークションのことです。簡単にいうと、車専用のセリ市のことです。
車の流通に関わる、車業界では一番大事な部分に当たるのが、このオートオークションです。
オートークションは、ディーラーや中古車屋などの車屋しか出入りすることが出来ません。ですので、車業界で働いていない方々は、あまり馴染みがないかと思います。
オートオークションの仕組みを次の章から詳しく説明していきます。
オートオークションの仕組み

国内で流通している中古車の約80%くらいは、このオートオークションで取引された車だと言われています。
80%というと、もう市場にある車のほとんどといっても過言ではありません。オートオークションというのは、車業界の心臓部分にあたるわけです。
オートオークションには個人の方は参加することができません。会員であるディーラーや中古車業者、買取専門店や貿易業者といった業者しか参加することはできません。
日曜日以外は毎週、全国各地にあるオートオークション会場でセリが行われ、車の売買が行われています。
実際にそこで取引された価格が相場となり、中古車の売値や買取業者が値決めの基準としています。
オートオークションでセリをするまでの流れ

オートオークションのセリに出すためには、車をオートオークション会場まで運ばなければいけません。
大体は大型トラックに何台も乗せてオートオークション会場まで運んでいきます。
オートオークション会場に到着した車は、現物を専門の検査員がまず査定をします。
車の内外装の傷やエンジン・電装関係、修復歴やメーターの交換や改ざんがないかチェックしていきます。
さらに車の年式やグレード、装備に相違がないか細かくチェックし、その上で車に点数を付けていきます。
点数を付けたものを出品票といい、出品票とその車の写真が会員に公開されて、各業者はどの車のセリに参加するかを確認します。
自分の探している車が出品されているのかも確認ができるのです。
実際に会場に足を運んでいる業者であれば、会場内の駐車場に出品される車が止められているので、セリが始まる前に現物の確認ができます。
あとは欲しい車のセリが始まったら参加するだけです。
セリの時間は1台当たり数十秒であっという間に終わってしまいます。
実際にオートオークションの会場に足を運んでいなくても、会員であればパソコンからセリに参加できるので、遠方の会場で足を運べない業者もどこにいてもセリに参加することができます。
オートオークションに出品された車のすべてが売れるわけではない

オートオークションに出品された車がすべて売れるわけではありません。
出品する側がスタート価格と売り切り価格を付けているので、出品者の希望に近い価格までセリが行わなければ、その車は売れ残ってしまいます。
例えば、Aという車を出品するとします。出品する側はスタート価格を決めます。スタート価格とはこの金額以上でなければ売りませんというものです。
スタート価格が100万円とすると、100万円からセリが始まるのです。出品者は売り切り価格というのも決め、この価格付近まで金額が出るようなら売ってもいいという金額をあらかじめ決めておきます。
Aという車の売り切り価格が150万円としましょう。この150万円という金額はセリをする側には分かりません。
セリが130万円で止まってしまえば、この車は売れ残ってしまいますし、160万円までセリが行われれば、無事に売れるということです。
このように、出品する側もセリをする側も少しでも高く売りたい、少しでも安く買いたいという気持ちがあるので、売れる車と売れない車が出てくるのです。
売れ残った車は、翌週にもう一度再出品として売りに出しますが、同じスタート価格、売り切り価格では売れ残る可能性が高いので、価格を変えてからセリに臨むようになります。
まとめ

国内の車のほとんどが、オートオークションで取引されている車です。
オートオークションは国内の車の流通において最も重要な役割を持っています。
一般的にはあまり知られていませんが、車を買い替えたり、売却したりする際に耳にすると思いますので、覚えておきましょう。
オートオークションがどういったところかということを把握していれば、購入や売却時の交渉もしやすくなると思います。
知識はあって損をすることはないので、足元を見られないように準備万端で臨みましょう。